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広島市/広島

備後絣の特徴を生かした
オールシーズン使える多機能ストール
HEREDIAKOMIYAMAの「weather」

広島市/広島

込山 宏美_HEREDIA KOMIYAMA

2024.10.16

広島県の伝統染織り生地、備後絣。かつては伊予絣、久留米絣と並ぶ日本三大絣の一つとして、その名を全国に轟かせました。

そんな備後絣にナノテクノロジーを施したストール・スヌードのブランドが「weather」です。

ブランドを手掛けるのはHEREDIA KOMIYAMA。スペイン人のポール・エレディアさんと広島市出身の込山宏美さんからなるプロダクトデザイナーユニットで、広島市を拠点に活動しています。

HEREDIA KOMIYAMAの込山さんに「weather」の魅力についてお聞きしました。

ご自身が手掛けた空間でお話される込山さん

備後絣の特徴を生かしたストール・スヌード

備後絣の特徴の一つは広幅でも織られること。古くから着物生地としてつくられた絣は37〜38cmの着物幅が基本。久留米絣はその伝統を守り、今でも着物幅で織られることが多いが、備後絣は洋服生地として活用できるように1mほどの広幅でも織られるようになった。また大胆な染め模様も特徴と言える。

「weather」は、それら備後絣の特徴を最大限に生かしたブランドだ。着目したのは生地を小さく切り刻む必要がないストールとスヌード。大判の生地を生かした商品のため、備後絣ならではの染め模様も存分に楽しめる。

また派手な柄を服として着るのに抵抗がある人でも、ストールやスヌードであればコーディネートのアクセントとして取り入れやすいだろう。より多くの人に備後絣の魅力を知ってもらう上でも、ストールやスヌードはぴったりのアイテムと言える。

「現在5種類の柄がありますが、機械絞りのものははっきりとした、手絞りのものはじんわりとした染まり方をしています」と込山さん。製造時期によっても染まり方に微妙な違いが出るという。商品一つ一つの個性が楽しめるのも魅力と言えるだろう。

季節や好みに合わせて選べるラインナップ

天気や季節に関係なく使える

伝統工芸品の備後絣を使っていると聞くと、機能性に不安を抱く人も少なくないだろう。そんな不安を払拭する多機能さも「weather」の大きな特徴だ。

ブランド名の「weather」は英語で天気という意味。その名の通り、ストールとスヌードは天気に関係なく使える。

風の日には防寒アイテムとして、晴れの日には日除けとして役立つ。そしてナノ撥水加工が施されており、雨や雪の日にも使いやすい。コットン100%でできていることから水を吸うと乾きにくく、シワになりやすいというイメージを持つ人もいるだろう。だが心配無用。ナノ撥水加工により表面に付いた水分はポロポロと落ちていく。

また「weather」は天気だけでなく、季節も関係なく使える。春先や秋口の温度調節にはもちろん、夏の日除けやクーラーの冷気対策に、冬の防寒対策にも役立つ。

「春先や秋口の需要が高くなっていますが、夏や冬にもぜひお使いいただきたいです。冬はコットンがひんやりするのではないかと心配のお声もいただきます。でも実は、とても暖かいんですよ」と込山さん。毎日の相棒としてファッションに取り入れてほしいそうだ。

藍と柿渋で染められた「夕凪 - evening calm」

アイテム拡大にも期待が高まる

「weather」は現在、世代や男女問わず人気を集めているという。ストールは女性のファッションアイテムというイメージもあるが、HEREDIA KOMIYAMAが男女のユニットであることから「weather」はユニセックスなデザインになっている。性別を問わずに使いやすいのは嬉しいポイントだ。

「発表当初から想像以上の反響をいただき感謝しています」と込山さん。デザインやテクスチャを気に入ってもらえることはもちろん、備後絣の特徴を生かしている点に興味を持ってもらえることも多いそうだ。

一方で「せっかくならストールやスヌード以外も欲しい」という声もあるという。こうした声に応えるため、いずれは「weather」からさまざまなアイテムを発売できればと込山さんは考えている。

「weather」は備後絣の生産会社から幅1mほどの生地を仕入れてつくられているが、全てがストール・スヌードになるわけではなく幅30cmほどは余りが出るという。その余りを使って小物などをつくりたいそうだ。

今後の展開も楽しみな「weather」。現行のラインナップをチェックして、お気に入りを見つけてほしい。

最後にそれぞれのお気に入りの柄で記念撮影

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