首脳をも唸らせた一本から
居酒屋で愛される親しみの味まで
東洋美人、その三本に宿る美意識
首脳をも唸らせた一本から
居酒屋で愛される親しみの味まで
東洋美人、その三本に宿る美意識
萩市/山口
2025.05.28
山口県萩市の山間にある「澄川酒造場」。1921(大正10)年の創業以来、家業として酒蔵を受け継ぎながら、伝統製法を守った王道の酒造りを続けています。銘柄は初代当主が亡き妻を思って名付けたという「東洋美人」のみ。東洋美人は国内外を問わず高い評価を得ており、首脳会談の夕食酒にも選ばれました。
今回は東洋美人から3種の商品をピックアップ。株式会社澄川酒造場の代表取締役社長を務める澄川宜史さんに、それぞれの特徴を伺いました。2004(平成16)年に4代目蔵元杜氏に就任して以来、一貫して「自分自身が美味しいと思う酒」を手掛けてきたと語る澄川さん。そのこだわりを知ることで、東洋美人の奥深い魅力に触れてみてください。
思いを語る、4代目蔵元杜氏の澄川さん
初めに紹介するのは、40%精米の山田錦を100%使用した大吟醸酒「東洋美人 地帆紅(じぱんぐ)」。澄川さんが「うちの原点」と語る逸品だ。地帆紅が造られたのは日本酒が斜陽の時代を迎えていたころ。「これからは良い原料を使って高品質の酒を造らなければ、地方にある家業の酒蔵は生き残っていけない」との思いから手掛けられたこだわりの酒で、現在に至る澄川酒造場の方向性を決定づけた商品といえる。なお、ラベルにある地帆紅の文字は先代の手によるもの。「日本を代表する酒になりたい」という力強い思いが込められている。
非常にフルーティーで甘みとキレがあり、みずみずしいのど越しが楽しめる地帆紅。「稲をくぐり抜けた水」を意識した日本酒造りに挑む、澄川さんの思いをそのまま体現した仕上がりという。地元では「東洋美人=地帆紅」と認識している人も多いのだとか。東洋美人を語るうえで欠かせない酒といえるだろう。
大吟醸酒「東洋美人 地帆紅(じぱんぐ)」
続いては「東洋美人 純米大吟醸 壱番纏(いちばんまとい)」。甘味・酸味・旨みが絶妙に調和した、東洋美人の最高峰酒だ。首脳会談の夕食酒として振る舞われたのも、こちらのお酒。各国の要人たちを唸らせた上質な逸品をぜひ味わいたい。
壱番纏の特徴はフルーティーで華やかな香りと、すっきりとした喉越し。濃厚な甘みに加えて、ほのかに感じる程度の酸味があり、キレも抜群だ。東洋美人の最高峰酒を通じて、澄川酒造場の酒造りに対する情熱に触れてみてはいかがだろうか。
「東洋美人 純米大吟醸 壱番纏(いちばんまとい)」
山田錦を100%使用した純米吟醸酒「東洋美人 限定純米吟醸 醇道一途(じゅんどういちず) 山田錦」は、より気軽に東洋美人の魅力を味わえるスタンダードな一本だ。「良いお酒を身近なものとして楽しいんでほしい」という澄川さんの思いに適った酒で、居酒屋などでも親しまれている。
東洋美人の特徴である、華やかな香りとすっきりとしたのど越しを存分に楽しめるこちらの酒。気の置けない仲間たちと過ごすハレのときのお供としても、おすすめしたい。
今回は代表的な3種をピックアップしたが、東洋美人にはその他のラインナップもある。詳しく知りたい方は澄川酒造場の公式サイトを併せてチェックしてほしい。
純米吟醸酒「東洋美人 限定純米吟醸 醇道一途(じゅんどういちず)
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