織田製菓×JR西日本
りんごのやさしさ、生姜の強さ
語る一杯、「廣島アップルエード」
織田製菓×JR西日本
りんごのやさしさ、生姜の強さ
語る一杯、「廣島アップルエード」
尾道市/広島
2025.11.05
JR西日本 中国統括本部 広島支社(以下、JR西日本)と株式会社ジェイアールサービスネット広島(以下、SN広島)は、地域事業者と共同で、その土地ならではのステキな商品を届けるプライベートブランド「SUTEKI COLLECTION(ステキコレクション)」を展開しています。その第2弾商品として、2025年10月、「廣島アップルエード」が誕生しました。
今回の開発パートナーは、広島県尾道市で創業70年を超える老舗の粉末清涼飲料メーカー「有限会社 織田製菓」。「しょうが湯」や「抹茶くずゆ」など、昔ながらの味を守りながら、地域の食材を生かした新商品開発にも力を入れている企業です。
商品開発に携わった織田製菓の今村誠男(しげお)代表取締役、JR西日本の小宮山菜摘さん、そして販売を担当するSN広島の岡本有美香さんの声を交えながら、「廣島アップルエード」誕生の背景やこだわりをご紹介します。
代表の今村さん(中)と、小宮山さん(右)、岡本さん(左)
「廣島アップルエード」は、織田製菓がレシピ開発や製造を担当し、ネーミングやパッケージデザインをJR西日本が手がけた。共同開発のきっかけは、2024年の春ごろに、織田製菓の今村さんとSN広島の社員が出会ったこと。その際、「広島の商品は瀬戸内の柑橘類を使ったものが多く、パッケージも黄色系のデザインが中心になる。売り場全体が黄色っぽくなってしまい、見た目のバリエーションに乏しいので、これまでとは違う食材を使った商品ができないか」と相談を受けた。
ちょうどそのころ、織田製菓では自社の新商品のために、広島県庄原市高野町産のりんごを仕入れることが決まっていた。さらに、他社からの依頼でりんご素材を使用した製品を製造した経験もあり、りんごと生姜の組み合わせに可能性を感じていた。そこで、自社の代表的商品である「しょうが湯」で培った知見を生かし、高野町産のりんごと生姜を組み合わせた新しい粉末清涼飲料のアイデアを提案したところ、JR西日本も賛同。共同開発が始まった。
「廣島アップルエード」は3社の思いが詰まっている
「廣島アップルエード」は、搾りたての高野町産りんごと、丁寧にすりおろした国産生姜を粉末化したもの。お湯に溶かしてホットドリンクとして楽しめるほか、冷水や炭酸水で割っても美味しく飲める。冷たい水や炭酸水には溶けにくいため、あらかじめ少量のお湯で溶かしてから割るのがおすすめ。
味わいは、りんごの甘みが先に広がり、後から生姜のピリピリとしたアクセントが加わる。JR西日本の小宮山さんは、「織田製菓さんはしょうが湯のイメージが強かったので、生姜が前面に出るかと思っていました。でも、りんごの風味がしっかり感じられて飲みやすく、良い意味で驚きました」と初めて飲んだときの印象を語る。
パッケージデザインにもこだわりが詰まっている。温かみを感じられるように、手描きでりんごや生姜をデザイン。旧字の「廣島」を使ったロゴも、どこか懐かしさを感じさせる。今村さんは、「今回はJR西日本さんにデザインをお任せしましたが、自分では思いつかないような温かみのある仕上がりで気に入っています」と笑顔を見せた。
「廣島アップルエード」の粉末
こうして誕生した「廣島アップルエード」には、地域への思いも込められている。広島といえば、瀬戸内海の島々や沿岸地域の美しい風景、海産物、そしてレモンをはじめとする柑橘類が有名。しかし、実は山間部にも豊かな自然と農産物がある。今回使用しているりんごは、山間部・庄原市高野町産。昼夜の寒暖差が大きい高野町では、糖度の高いりんごが育ち、知る人ぞ知る産地となっている。
「廣島アップルエード」を通じて、こうした山間部の魅力も伝えたい――それが開発チーム共通の思いだ。「お土産としても手に取りやすい価格なので、職場の方や友人などに渡しながら『広島でりんごをつくっているって知ってた?』と話してもらえたら嬉しいですね」と今村さん。また、小宮山さんは「尾道で長く粉末清涼飲料を手がけている織田製菓さんについても、知っていただくきっかけになれば」と話す。
販売は2025年10月5日より、JR広島駅直結の駅ビル「ekie」や、広島・山口の「おみやげ街道」などでスタート。特に広島駅構内の「おみやげ街道」では、販売開始直後から好調な売れ行きを見せている。SN広島の岡本さんは、「どんどん補充している状態です。ひな壇のような目をひく売り場で展開しているので、ぜひチェックしてみてください」と話す。また、JR西日本公式産直オンラインショップ「DISCOVER WEST mall」でも販売中。遠方の方は、自宅にお取り寄せして楽しんでみてほしい。
JR広島駅構内の「おみやげ街道エキエ広島」で販売されている様子
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