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ビールは選べるもの
クラフトビールを入り口に
ビールの世界を楽しんで

広島市/広島

平本 祐也_広島北ビール

2024.03.14

大手メーカーのビールとは一線を画す個性的で奥深い味わいが楽しめる「クラフトビール」。2000年代にアメリカでクラフトビールの人気が高まって以降、日本でも人気が徐々に高まり、近年では多くの事業者が参画しています。

2024(令和6)年3月現在、広島県内では17の事業者がクラフトビールを醸造していますが、広島県内では比較的早い段階となる、2018(平成30)年4月に広島市安佐北区可部地区に亀山醸造所を開設。さまざまな素材を試行し数多くのクラフトビールを醸造している広島北ビール 株式会社という事業者があります。

今では広島市安佐北区可部地区に1店舗、福山地区に1店舗、そして2023(令和5)年9月30日には広島駅南口にある広島JPビルディング2Fグランゲートヒロシマ内で「広島北 BEER THE BASE.」をオープンするなど、躍進しています。代表取締役である平本祐也さんに広島北ビールがクラフトビールを醸造していく思いをお聞きしました。

ALWAYS LOVE BEER内記事「最新版 775ヵ所!日本のクラフトビール醸造所(ブルワリー)一覧」参照

自社醸造の「クラフトビール」各種

逆境の中で進めた店舗展開

広島北ビールは2018(平成30)年に可部地区の「亀山醸造所」で、クラフトビールの自家醸造を開始した。その後JR可部駅前に直営のビアバーである「広島北 BEER BAR」を、福山駅前に「広島北 BEER BAR 福山店」をオープン。さらに2023(令和5)年9月3日には、広島駅南口前にある広島JPビルディング 2Fグランゲートヒロシマ内に「広島北 BEER THE BASE.」を出店した。

2018(平成30)年から店舗展開を続けてきた広島北ビールだが、その歩みは新型コロナの流行と共にあった。「コロナ禍以降、外食の仕方が変わった」と平本さん。短時間で済ませるために、飲食店で食事をした後の2次会をする人が減り、バースタイルを採用している可部駅前店と福山駅前店の客足は鈍くなったという。

しかし平本さんは「より多くの人に広島北ビールを知ってもらうためには、店舗展開が必要。逆境の中でも、勝算のある出店を選べるはず」と、更なる店舗展開を諦めなかった。福山駅前店を営業する中で、福山市から広島市に遊びに行く人が多いことを知り「福山のお客様が広島に来た時、立ち寄ってくれるはず」と、広島駅南口前のグランゲートヒロシマに出店を決めた。グランゲートヒロシマは6店舗が出店する大型フードホール。店舗間には壁がなく、各店舗の食べ物や飲み物をフリースペースに持ち寄って楽しめる。別店舗のフードを食べる時、一緒にビールも楽しんでもらえるので、短時間で外食を済ませたい人にも利用しやすいのではないかと考えたのだ。

状況に合わせたやり方で歩みを進めてきた広島北ビール。その姿勢は多くの事業者にとって見習うべきものだろう。

2021年 3月 12-13日に京都駅前地下街ポルタポルタプラザで実施された「てみて市場 in京都」にて

大きな転機となった「てみてプロジェクト」

JR西日本と地域事業者が共同で行う、地域活性化プロジェクト「てみてプロジェクト」。地域事業者の商品開発をサポートすることで、地域活性化に繋げようという取り組みだ。この「てみてプロジェクト」の第1回目に広島北ビールは参加し、リブランディングを行なった。「それまでは高価なクラフトビールが多くの人の手に取ってもらえるよう、親しみやすいラベルデザインを考えていたんです。でも『てみてプロジェクト』で、無理に親しみやすくするより、その価値が伝わるデザインにした方がいいと教えてもらいました」と平本さん。広島のイラストレーターによるこだわりのデザインを採用したところ、売り上げが伸びたそうだ。

店舗展開に踏み出せたのも「てみてプロジェクト」により、味だけでなく魅せるという部分も固まったからだという。平本さんは今、「これまでにやってきたこと、これからやりたいこと、新しく勉強したことが噛み合ってきたのかな」という気がしているそうだ。

ビールは選べるものだと知ってほしい

「てみてプロジェクト」を経て、現在広島北ビールでは広島産のものを中心に、いろいろな素材を使った個性豊かなクラフトビールを定番6種、限定3種販売している。

定番6種の中には広島の牡蠣や八朔(はっさく)、レモンなどを使ったものがあり、県内はもちろん、県外の方へのギフトとしても人気を集めている。限定3種の中には、赤ブドウを使ったワインのような風味が楽しめるものや、醸造所と同地区で採れたシャルドネを使ったフルーティーなものなどがあり、女性人気も高い。

これらのビールはどれも、100%可部地区の地下水で造られている。またほとんどが、日本の主流であるラガービールと同じアルコール度数5.0%に設定されているのも特徴だ。素材はもちろん、水やアルコール度数にもこだわり、美味しく、飲みやすいクラフトビールに仕上がっている。

平本さんはこれらのクラフトビールを、愛好家だけでなく、ビール離れした人にも飲んでほしいという。まずは大手のラガービールとは違う雰囲気だと知ってもらい、その上でクラフトビールの中にもいろいろなものがあることを知ってほしいそうだ。「世界にはいろいろなビールがあります。日本で主流のラガービールが苦手な人でも、気に入るものが見つかるはずです。『これなら美味しく飲める』という体験をクラフトビールでしてもらって、『ビールは選べるもの』という認識を持ってもらえれば」と平本さん。広島北ビールの多彩で、飲みやすいクラフトビールがその入り口になれば嬉しいそうだ。

JR可部駅から徒歩 2分の「広島北 BEER BAR」にて

広島一のクラフトビール醸造所へ

逆境に負けず、美味しく、飲みやすいクラフトビールを造り続けてきた広島北ビール。今後は可部の地酒「旭鳳」とのコラボレーションを予定しているという。

また将来的には、醸造量を増やすべく、醸造所を可部地区内に移転したいとも考えている。現在広島県内にあるクラフトビール醸造所の一般的な醸造量は150〜500リットル程度。広島北ビールは150リットルを醸造しているが、移転により1000リットルを醸造できるようにしたいそうだ。「広島県内に醸造所は増えているが、醸造量は全国的に見て少ない。クラフトビールを広島に定着させるためにも、うちが先陣を切って醸造量を増やしていきたいと思っています」と平本さん。

「広島といえば広島北ビール」「広島といえばクラフトビール」。これまでの広島北ビールの歩みを見ると、そう呼ばれる日が来るのも夢ではないかもと思えてくる。広島北ビールのこれからの発展に期待したい。

広島北ビールの定番商品6種を紹介

①PALE ALE[ペールエール]
広島北ビールのメンバーが好きな味わいを思うままに表現。アメリカ産ホップの爽やかな香りに誘われてグイグイ飲みたくなる。このビール片手にゆっくりと豊かな時間を満喫してほしい。

②WEIZEN[ヴァイツェン]
小麦麦芽をふんだんに使ったまろやかな口あたり。ヴァイツェン酵母特有のフルーティーな香りが広がる。クローブも投入し、苦み控えめ、ほんのりスパイシーでスッキリとした仕上がり。

③AMBER ALE[アンバーエール]
広島北ビールのアンバーエールは苦みやや抑えめ。原材料のコクを楽しめる。コクのあるビールなので、じっくり味わってほしい。特に鶏肉や焼き菓子と相性が良いのでお試しを。

④OYSTER[オイスターダークエール]
広島市南区にある堀口海産の牡蠣を100%使用。黒ビール特有の苦みやコクは強すぎず、麦芽の香ばしさと牡蠣のまろやかさが後に残る飲みやすいビール。鉄板焼き料理やチョコレート菓子などと相性抜群。

⑤HASSAKU[はっさくビール]
広島県大崎下島産はっさく使用。はっさくとアメリカ産ホップの香りがバランス良く感じられ、双方の持ち味である特有の苦みが、ビールらしい爽やかな苦みとなって表現されている。広島北ビールの商品の中で一番の人気商品。

⑥CITRUS[シトラスIPA]
瀬戸内海にある広島県大崎下島でとれたレモンとネーブルの果皮を使用したインディア・ペールエール。柑橘とアメリカ産ホップの香りが爽やかで苦みもあり、スパイスカレーや肉料理と相性が良い。

広島北 BEER THE BASE.

〒732-0822 広島県広島市南区松原町2-62
グランゲートヒロシマ 広島JPビルディング 2F
地図を見る

TEL/080-7356-7201

営業時間/ [平日] 12:00~23:00(L.O.22:30)
[土日祝]11:00~23:00(L.O.22:30)

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